巨大な大福出現
国立極地研究所の倉庫に突如現れた巨大な大福。
その正体は、ナメック星人の家。
いえいえ、レーダードームです。
船の上でくるくる回っているレーダーを南極に設置し、
南極の暴風から守るのがこのドームの役割です。
南極に行く前に1度国内で建設をしてみます。
南極に行ってから、
「あっ、あの部品が必要だった」
「風に耐えるには、補強材が必要だ」
と気づいても後の祭り。
国内で実際に建ててみて、具体的な作業イメージを持つとともに、ブリザードにも耐えられるかなどを検討するのです。
それを「仮組」と言います。
仮組には、建設のプロの隊員たちが何人も参加し、あれよあれよと組み上げていきました。
ドームのメーカーからは「組立には4時間かかる」と言われていたものが、
休憩をはさみながらでも3時間以内に建ってしまいました。
私の任務の1つに、このレーダードームの建設とレーダーの運用があるので、一緒に仮組をしました。
現場監督は57次で私が南極に行ったときにお世話になった隊員。
とても心強い状況の中で訓練ができました。
「日本南極地域観測隊」という名前は「観測」が表立っていますが、
その観測を成立させるために、
建設のプロなど、さまざまな職業の隊員たちが活躍しているのです。