4月8日(金) 日本での暮らし
3月31日夜に自主隔離が解除となり、翌日に東京を発ちました。
向かった先はもちろん自宅のある北海道です。
桜が咲き誇っていた東京とは打って変わって、地面にはまだ雪が残っていました。
1年半ぶりの帰郷に感慨深い思いは特になく、まるで数日ぶりに戻ってきたような気持ちでした。
家族との再会も驚くほど”久しぶり”感がなく、自分自身驚くばかり。
十年以上一緒にいた時間は、1年半程度では薄まることがないのかもしれません。
もしくは、インターネットの普及によって、日頃から連絡を取れる環境だったからこそ、心理的な距離は近いままだったのかもしれません。
帰宅してから今日で1週間。
私は学校の先生を退職しているので、今は無職。
しいて言えば「ユーチューバー」
稼ぎは0ですが(笑)
いずれは学校の先生に戻るのだろうと思うのですが、せっかく退職して自由の身なのだから、あせらず、自分のこれからについて考える時間を持とうと思っています。
待ったなしで私が追われているのは、社会生活に復帰するために必要な様々な手続き。
南極にいる間に失効してしまった運転免許証を再交付してもらったり、市役所の窓口に足を運んで社会保障に関する手続をしたり。
南極での日々は、本当に遠い記憶になってきています。
残っているのは、全国に散り散りになった仲間たちとの記憶と、遠く離れても何となくつながっているような感覚。
「今頃何してるのかな?仕事復帰してるんだろうなぁ」なんて思うことがあります。
振り返ると、南極での暮らしで一番に得たのは、様々な人との出会いと様々な価値観や考え方との出会い。
それらが、今の自分に影響を与えている部分は少なくありません。
しばらくの間は、家族との時間を大切にしたり、お世話になった人にあいさつをしたりしつつ、のんびりと過ごします。
まだyoutubeにアップしていない動画、特に昭和基地出発の動画をいずれ配信しようと思っているので、その時は拙ブログでご案内いたします。
また、私の経験をどこかで話す講演の機会などがあれば、それも発信したいと思います。
今まで以上に不定期な発信になりますが、よろしければご覧ください。
「そうだ 南極、行こう。」における62次南極観測隊の記録はひとまず終了です。
ご覧いただいた皆様、私の南極行きにお力添えいただいた方々、観測隊の仲間たち、そして家族に感謝です。
長らくお付き合いいただきありがとうございました。