昭和基地「気象棟」紹介

昭和基地には、様々な建物があります。
その中で、私がかねてより訪れたかった「気象棟」を訪ねてきました。

気象棟は、簡単に言うと、気象庁の方が気象観測をする場所です。
24時間交代で気象観測を行います。

気象棟には、様々な観測機器があります。
太陽の日射量を計測するもの。
紫外線量を計測するもの。
気温、湿度、風向、風速などを計測するもの。
様々です。
学校に設置されている「百葉箱」もあります。


オゾン濃度を測定するものもあります。
写真は、ドブソン分光光度計というものです。
天井の窓を開け、太陽の光を分散させてそこからオゾン濃度を測るというものです。
天井の窓から太陽の光を取り入れるための筒を出すため、天井がかなり低いです。
気象棟を案内してくれた松元隊員は身長が180cmほどあります。
普通に立っていられません。

・・・という様子を写真に撮らせていただきました。笑
松元隊員、いい人です。


オゾン濃度を測定する方法の1つに「オゾンゾンデ」というものがあります。
簡単に言うと、観測機器を取り付けた風船を空に飛ばします。
上空35kmまであがります。
写真は放球の瞬間です。

だいたい、月に2度ほどしかあげないので、貴重な瞬間です。
昭和基地に来たら、絶対に見よう!」と思っていたので、大満足。


気象棟の中には、南極近隣の国からも気象情報が集まります。
よく見る「気圧配置」ですね。

これは、アフリカのものです。
よ〜く見たらわかるでしょうか。
なんと、手書きです。
右側にちょっとだけ写っているのがオーストラリア。
コンピューターによる画像です。
比べると、手書き感がわかるでしょう。

日本では考えられないのですが、昨日までなかった低気圧が突然現れたり、消えたりするらしく、
観測する人のさじ加減で気圧配置図が変わるとか・・・。
それぞれの国柄がこういったところにも出るのですね。