地球影


日没の始まりと共に、南極の空に様々な様子を見ることができるようになりました。
写真は、真夜中の夕焼けです。
・・・夕焼けと言っていいのかわかりませんが。

「菜の花や 月は東に 日は西に」与謝蕪村の句がありますが、まさにその通り。
うっすらと満月が浮かんでいます。
ただし、南極には植物がないので、
「岩肌や 月は東に 日は西に」といったところ。

ところで、この写真の夕焼けを見てください。
桃色のグラデーションの帯と、グレーの帯とに分かれているのがわかりますか?

桃色のグラデーションの帯を「ビーナス帯」
グレーの帯を「地球影」といいます。

地球影とは、その名の通り地球の影です。
地球にいながら地球の影を見るなんて、不思議な感じがします。
どうして見えるのかを説明するのはとても難しいので、調べてみてください。

簡単に言うと、遠い遠い西の、夜になっている空が見えるとのこと。
日没、日の出の20分前くらいに現れる現象で、日本でも見通しの良い場所なら見えるそうです。