本日の現場

f:id:siro9ma:20201226132209j:plain本日の現場は、古くなった建物の解体現場です。
今回解体するのは「倉庫棟」と言われる建物。
1973年ころに建てられたとのことで、私とほぼ同じ年です。

南極は広大な大陸ですが、建築できる岩盤が露出している場所はとても少ないです。
その数少ない露岩域に昭和基地はあります。
昭和基地はオングル島という島にあります。

昭和基地には60以上の建物があります。
狭い敷地にたくさんの建物があるため、新しい建物を建てるための好立地はほとんど残っていません。
基地を更新していくには、古い建物を解体して土地を確保する必要があります。
そのため、古くて使用しなくなった建物は解体し、廃材を日本に持ち帰ることを行っているのです。

作業は、重機のオペレーターであるプロの隊員2名と、お手伝いの隊員2名でします。
クレーン車で解体した建物や建材を運搬したり、ガス切断機で鉄板を切ったり、バックホーと呼ばれる重機でつぶしたりと、いろいろな作業があります。
私を含めたお手伝いの隊員は解体の経験がないので、重機は扱わずに解体時に出た板などのゴミを片付ける作業をします。

途中「柴田さん、玉掛けできる?」とプロの隊員から問い合わせが。
「できます!」と喜び勇んで作業に参加しました。

玉掛けとは、クレーンで吊る荷物をワイヤーなどでつるす作業です。
玉掛けをするには資格が必要です。
私は、南極に行った時のためにと取っていたのです。
資格は持っているものの、経験はありません。ペーパードライバー状態。
ドキドキしましたが、ほんの少しの間玉掛けをしました。
プロからすれば玉掛けはとても基本的な作業なのですが、私はとてもドキドキしました。